2020-02-18 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】買い先行も上値重い展開か、28000ポイント付近で利益確定
18日の香港市場は上値の重い展開か。新型肺炎への対策として中国政府が打ち出す景気下支え策に期待する買いが先行するものの、17日の米株式市場はプレジデントデーの祝日で休場だったとあって市場参加者は少なくなりそうだ。ハンセン指数が心理的節目の28000ポイントを超える水準では利益をいったん確定する売りが出ると予想する。
前日のハンセン指数は続伸した。地合いが改善した要因は中国の金融緩和と内需掘り起こし政策だ。中国人民銀行(中央銀行)は17日、中期貸出制度(MLF)の適用金利を前回比0.1ポイント低い水準に設定した。MLFは事実上の政策金利とされるローンプライムレート(LPR)の算出基準になっていることから、20日発表されるLPRが引き下げられる公算が大きい。また、習近平国家主席が3日開いた中国共産党政治局常務委員会で、新型肺炎により景気減速を打ち消すため、消費を促進する措置をとるよう指示したと伝わった。
ハンセン指数は1月22日以来、約1カ月ぶりの高値圏にある。1月31日に付けた終値ベースの直近安値の26312.63ポイントと比べて1646.97ポイント上昇しており、春節(旧正月)連休前の高値29056.42ポイントから同月末にかけた下落幅(2743.79ポイント)の6割をすでに取り戻した形になる。香港市場では「中国本土で新たな買い材料が出てこなければ、香港株は反落しかねない」との声が出ている。