12日の中国本土株式市場で上海総合指数は7営業日続伸。終値は前日比0.87%高の2926.90ポイントだった。深セン成分指数も1.60%高の10940.80ポイントと7営業日続伸した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7900億7900万元だった。
上海総合指数は安く寄り付いた後、前日終値を挟んだ一進一退の展開。これまで6営業日続伸し、前日に心理的節目の2900ポイントに乗せて終えたとあって、一服感から利益確定売りが出た。ただ、新型肺炎の感染拡大の収束や中国当局の景気対策を期待する買いが次第に優勢となり、前場中盤に上向きに転じると、大引けにかけて上げ幅を拡大した。終値は春節(旧正月)連休前の1月23日以来、約3週間ぶりの高値。中国当局がきょう発表した11日に中国本土で確認された感染者数は依然として2015人に上るものの、ここ数日は減少傾向が続いた。新型肺炎の流行について、中国国家衛生健康委員会で専門チームを率いる鍾南山氏は「2月後半にピークを迎え、4月に収束する可能性がある」との見解を示している。
セクター別では、通信キャリアが全面高。ソフトウエアサービス、電子・IT、防犯設備も高い。半面、鉄鋼の一角がさえない。
A株市場では、モリブデン大手の洛陽モリブデン(
603993)、リチウム製品メーカーの江西カン鋒リチウム(
002460)、天斉リチウム(
002466)がストップ高。テクノロジー株の紫光(
000938)、科大訊飛(
002230)や、ゲーム関連の三七互娯網絡科技集団(
002555)が高い。親会社からの資産注入を巡る報道を手掛かりに生保大手の中国人寿保険(
601628)が2%の上昇。半面、養豚事業者の牧原食品(
002714)、宅配大手の順豊控股(
002352)、スーパーマーケット大手の永輝超市(
601933)などが軟調。
上海B株指数は0.73%高の237.46ポイントと反発、深センB株指数は1.00%高の938.03ポイントと3日続伸した。