11日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日ぶりに反発。終値は前日比1.26%高の27583.88ポイントだった。中国企業指数は1.45%高の10808.52ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1110億HKドルだった。
ハンセン指数はほぼ全面高で始まった。おおむね上昇率が1%を超える水準で推移し、終値は1月24日以来の高値を更新。新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が減速したとの見方から、幅広いセクターで買いが優勢だった。前日のNY市場ときょうの中国本土市場の上昇も投資家心理を強気に傾けた。もっとも、新型肺炎が景気に及ぼす影響を経済指標で見極めたいとの気分も強く、ハンセン指数が相場の強気と弱気の分かれ目とされる250日移動平均(大引け時点で27694.75ポイント)に迫る水準では上値が重かった。セクター別では不動産・建設と一般消費財、工業が高かった一方で、通信が軟調だった。
ハンセン指数構成銘柄では、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)と大手商業銀行の中国建設銀行(
00939)と中国工商銀行(
01398)が大きく買われ、相場をけん引した。ボルボ・カーとの合併を検討中と発表した吉利汽車(
00175)は5.69%高。不動産デベロッパーの碧桂園(
02007)と中国海外発展(
00688)、電動工具メーカーの創科実業(
00669)も高い。半面、前日高かった恒安国際集団(
01044)の下げがきつい。食品株の中国蒙牛乳業(
02319)、通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)も売られた。
そのほか、洛陽ガラス(
01108)が17.20%高と急騰。ナガコープ(
03918)は前日大引け後に発表した2019年12月本決算を好感する買いが集まった。空運の中国東方航空(
00670)と中国南方航空(
01055)の上昇も目立った。半面、BYD(
01211)は1月の新エネルギー車販売台数の減少が嫌気され、大きく売られた。5G関連銘柄の長飛光纖(
06869)、ゲームとオンライン教育を手掛けるネットドラゴン(
00777)も大幅安。