7日の香港株式市場で、ハンセン指数は5日ぶりに反落。終値は前日比0.33%安の27404.27ポイントだった。中国企業指数は0.55%安の10705.17ポイント。メインボードの売買代金は概算で994億HKドルだった。
ハンセン指数は終始マイナス圏でもみ合った。前日に大幅に4日続伸し、2.64%高で約2週間ぶり高値を更新した後とあって、週末を前に利益確定売りが優勢。新型肺炎に対する懸念も引き続き重荷。中国医学科学院の専門家は国営中央テレビ(CCTV)の番組で、「情勢は依然として厳しく、感染の拡大が転換点を迎えたと判断する根拠はない」との見解を示した。新型肺炎をいち早く警告した湖南省武漢市の医師が同感染症で死去したと伝わり、衝撃が走った。もっとも、本土市場で安く推移していた上海総合指数が終盤にプラス圏に戻して終えたことを好感し、後場半ば以降、ハンセン指数は下げ幅を縮小した。
ハンセン指数構成銘柄では、スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)の下げが目立ったほか、前日に高かった石油メジャーのCNOOC(
00883)が反落。本土不動産デベロッパーの中国海外発展(
00688)、華潤置地(
01109)、碧桂園(
02007)が売られた。アジア生保のAIAグループ(
01299)もさえない。半面、豚肉大手の万洲国際(
00288)、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)や、九龍倉置業地産(
01997)など香港地場系銘柄の一角が逆行高。前場に売られていたIT大手のテンセント(
00700)は終盤に切り返した。
中国企業指数構成銘柄では、ガス事業者の新奥能源(
02688)、中国ガス(
00384)、華潤ガス(
01193)がそろって安い。本土保険株の新華人寿保険(
01336)、中国太平保険(
00966)、中国人民保険(
01339)や、自動車・電池メーカーのBYD(
01211)が売られた。半面、建材メーカーの安徽コンチセメント(
00914)が堅調だった。