5日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日続伸。終値は前日比0.42%高の26786.74ポイントだった。中国企業指数は0.56%高の10493.85ポイント。メインボードの売買代金は概算で1337億8000万HKドルと、3日連続で1300億HKドルを超えた。
ハンセン指数はおおむね高く推移したものの、上値の重さが目立った。前日の米市場ときょうの中国本土市場の相場上昇が投資家心理を支えた。中国の金融緩和や財政出動に対する期待から買いが入ったもよう。ただ、心理的節目の27000ポイントが上値のめどとして意識され、一段と買い上がる勢いは乏しかった。新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大で景気が下押しされるとの警戒感がくすぶり、小幅ながら前日終値を割り込む場面もあった。一般消費財と医療・ヘルスケアを中心に幅広いセクターが上げるなか、公共事業が逆行安を演じた。
ハンセン指数構成銘柄では中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)と中国工商銀行(
01398)、製薬の石薬集団(
01093)が買われて相場の上昇を主導した。豚肉大手の万洲国際(
00288)とニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)は大幅に続伸。吉利汽車(
00175)はウイルス感染防止機能付きの自動車を開発中と伝わり、買いを集めた。一方、前日大幅高だった舜宇光学科技(
02382)の下げがきつい。台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)も大きく売られた。
そのほか、新エネルギー車メーカーのBYD(
01211)、半導体ファウンドリーのSMIC(
00981)など中国の産業政策の恩恵を受けそうな銘柄に買いが入った。食肉加工大手の中国雨潤食品集団(
01068)も大幅高。一方、テレビメーカーのTCLエレクトロニクス(
01070)、光ファイバーメーカーの長飛光纖(
06869)が安い。