30日の香港市場は上値の重い展開か。前日のハンセン指数は全面安となり、1カ月半ぶりの安値圏まで下落。自律反発狙いの買いが入ることも考えられるが、新型肺炎の感染拡大や経済への影響が懸念されるなか、引き続き投資家のリスク回避姿勢が重荷となりそうだ。同肺炎を巡っては、世界保健機関(WHO)が30日に緊急会合を開き、国際的な緊急事態と判断するかどうかを検討する予定。また、あす中国で発表される1月の製造業購買担当景気指数(PMI)を控えた様子見ムードも相場の重しとなりそうだ。
29日の米NY株式相場はほぼ変わらず。好決算を発表した企業への買いや、同日まで開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けた金融緩和姿勢の長期化観測が支えとなったが、終盤に売りが優勢となった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、欧州金融大手のHSBC(
00005)、本土国有銀行大手の中国建設銀行(
00939)が香港終値を下回った半面、中国IT大手のテンセント(
00700)、乳製品大手の中国蒙牛乳業(
02319)が上回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を60ポイント近く下回る水準で寄り付くことになる。