16日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日続落。終値は前日比0.52%安の3074.08ポイントだった。深セン成分指数は0.04%安の10967.44ポイントと小幅ながら3日続落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6128億100万元だった。
上海総合指数は小動きで始まったが、ほどなくして下向きに転じ、じりじりと下げ幅を拡大した。米中貿易協議をめぐり、両国政府は15日に「第1段階」合意文書に署名した。ただ、合意内容はほぼ事前の報道通りで、発動済みの米対中制裁関税の大部分は維持されている。イベント通過後の一服感に加え、「第2段階」交渉の先行き不透明感から利益確定売りが相場の重荷となった。中国の2019年経済成長率や12月の主要経済指標の発表をあすに控えていることもあり、リスクを取る動きは限られた。
セクター別では、保険が全面安。貴金属、環境関連、ゴム・プラスチックが売られた。半面、造船、航空・宇宙関連が高い。
A株市場では、保険大手の中国人寿保険(
601628)、中国太平洋保険(
601601)の下げが目立った。「米市場に上場する中国の新エネルギー車メーカー、上海蔚来汽車(NIO)に10億米ドルを出資する」との報道を否定した自動車メーカーの広州汽車集団(
601238)が安い。ゲーム関連の巨人網絡集団(
002558)、豚肉大手の河南双匯投資発展(
000895)が売られたほか、産金株の紫金鉱業集団(
601899)が続落した。半面、スマホ用光電子部品大手の欧菲光集団(
002456)が大きく続伸。自動車・電池メーカーのBYD(
002594)、通信設備大手の中興通訊(
000063)、免税店運営の中国国旅(
601888)なども逆行高を演じた。
上海B株指数は0.61%安の258.14ポイントと5営業日続落、深センB株指数は0.26%高の997.54ポイントと続伸した。