15日のNY株式相場はおおむね堅調。米中通商協議の「第1段階」合意文書署名式への期待やクドロー国家経済会議(NEC)委員長が年後半に減税策が発表されるだろうとの発言も追い風に主要3指数がそろって史上最高値を更新した。ただ、米中合意の内容がほぼ予想通りの内容だったことや、発動済みの対中関税が維持されたことなどで取引終盤には利益確定売りに押される場面もあった。ダウ平均は一時187米ドル高まで上昇後、終盤に42米ドル安まで下落したが、90.55米ドル高(+0.31%)の29030.22米ドルと初めて29000米ドルを上回って終了。決算が好感されたユナイテッドヘルスが2.83%高となり、1銘柄でダウ平均を55米ドル余り押し上げた。S&P500も0.19%高と反発して終了し、終値でも史上最高値を更新。ナスダック総合は0.08%高とわずかに反発して終了したが、終値では最高値を更新できなかった。
決算発表は、金融のバンク・オブ・アメリカとゴールドマン・サックスがともに市場予想を上回る決算を発表したが、そろぞれ2.86%安、0.18%安と下落。バンク・オブ・アメリカは長期金利の低下により利益が前年同期比4%減少し、2020年も低金利による利益圧迫が続くとの見通しが嫌気された。一方、ユナイテッドヘルスは利益が市場予想を上回ったほか、政府のヘルスケア政策により2020年も増益が続くとの見通しが好感された。このほか、ホリデーシーズンの既存店売上高が前年の5.7%増から1.4%増に伸びが鈍化したターゲットが6.59%安と大幅安となった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 28901.80 29127.59 28897.35 29030.22 90.55 0.31
S&P500 3282.27 3298.66 3280.69 3289.29 6.14 0.19
NASDAQ 9253.76 9298.82 9231.14 9258.70 7.37 0.08
CME225先物 23980.00 23980.00 23850.00 23935.00 25.00 0.11
FT100 7642.80 7642.80 7642.80 7642.80 20.45 0.26
DAX 13444.95 13458.91 13388.48 13432.30 -24.19 -0.17
為替(ドル/円) 109.90 109.90 109.85 109.87 -0.03 -0.02
WTI先物 58.20 58.36 57.36 57.81 -0.42 -0.72
金(Gold)先物 1546.80 1558.80 1546.50 1554.00 9.40 0.61
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。