15日の香港株式市場でハンセン指数は続落。終値は前日比0.39%安の28773.59ポイントだった。中国企業指数は0.53%安の11295.47ポイント。メインボードの売買代金は概算で1004億3000万HKドルだった。
ハンセン指数は小高く始まったものの、買い一巡後に下げへ転じた。米国が既存の対中制裁関税を11月の米大統領選の後まで維持すると伝わり、米中貿易協議に対する楽観的な見方が後退した。中国本土相場の続落も投資家心理を悪化させた。中国人民銀行(中央銀行)はきょうの中期貸出制度(MLF)操作で金利を据え置き、引き下げを期待していた投資家の失望売りを誘ったもよう。もっとも中長期的な相場の先高観は根強く、下値を一段と探る動きは限られた。幅広いセクターで売りが優勢となるなか、不動産・建築が逆行高となった。
ハンセン指数構成銘柄では、保険株のAIAグループ(
01299)や中国平安保険(
02318)が下げ、相場の重荷だった。中国石油メジャーのCNOOC(
00883)とシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)は軒並み安。豚肉大手の万洲国際(
00288)は2%超下げた。半面、前日安かったスマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)が反発した。電動工具メーカーの創科実業(
00669)はしっかり。
そのほか、人民解放軍系の不動産開発会社、保利置業(
00119)が大幅安。前日大引け後に発表した19年12月本決算の見通しが60%超増益と6月中間決算の500%増益から急減速し、嫌気する売りが出た。金鉱株の紫金鉱業集団(
02899)、空運株の中国南方航空(
01055)、自動車株の広州汽車集団(
02238)の下げもきつい。一方、キングソフト(
03888)はマッコーリーの強気判断を受けた買いが入り11%超高。環境保護事業の東江環保(
00895)、半導体ファウンドリーのSMIC(
00981)も大幅に上昇した。