9日の香港市場は前日の米株高の流れを引き継ぎ買い先行で始まるか。8日の米NY株式相場は主要3指数がそろって反発し、ハイテク株主体のナスダック総合とS&P500が史上最高値を更新。米イラン対立を巡り、トランプ米大統領が武力行使を否定する演説を行い、軍事的緊張エスカレートへの警戒感が和らいだ。香港市場では前日にハンセン指数が反落したものの、中期的な相場に対する先高観は依然根強く、トランプ演説を材料とした買いが相場を支えそうだ。
一方、米イラン対立については、8日夜にイラクの首都バグダッドの米国大使館がある地区にロケット弾が撃ち込まれたことが伝わるなど、不安定な情勢が続いている。また、米中貿易協議を巡り、今月15日の開催が見込まれる「第1段階合意」の署名に関する中国当局の公式発表も支援材料として待たれる。きょう寄り付き直後に発表される中国の12月物価統計にも注目したい。
なお、8日の香港株の米国預託証券(ADR)は、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、中国IT大手のテンセント(
00700)、中国保険大手の中国平安保険(
02318)などが香港終値を上回った半面、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)が下回って終えた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約160ポイント近く上回る水準で寄り付くことになる。