8日の中国本土株式市場で上海総合指数は反落。終値は前日比1.22%安の3066.89ポイントだった。深セン成分指数は1.13%安の10706.87ポイントと7営業日ぶりに反落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7792億5800万元だった。
上海総合指数は心理的節目の3100ポイントを割り込んで寄り付いた。前場はおおむね3080−3090ポイントのレンジでもみ合ったが、後場に入ると下げ幅を拡大。イランが同国革命防衛隊司令官を殺害した米軍への報復として、イラクにある米軍の駐留基地を攻撃したと伝わり、中東情勢の緊迫化に対する懸念の高まりを受けてリスクを回避する動きが優勢。上海総合指数が前日に節目を回復した一服感から利益確定売りが重荷となった。相互取引を通じた香港から本土株の売買は買越額が前日から大幅に縮小し、うち上海市場は売り越しに転じたことも嫌気されたもよう。
セクター別では、証券、保険、銀行がほぼ全面安。前日に高かった文化・メディア、石炭が反落。農業関連、通信キャリも大きく売られた。半面、産金、軍需関連が高い。
A株市場では、前日に高かったゲーム関連の完美世界(
002624)、映画館運営会社大手の万達電影(
002739)が大幅に反落。証券の東方証券(
600958)、長江証券(
000783)、広発証券(
000776)や、石炭の陝西煤業(
601225)の下げが目立った。スマホ用光電子部品大手の欧菲光集団(
002456)が大きく続落した。半面、造船大手の中国船舶重工(
601989)、大手自動車部品メーカーの華域汽車系統(
600741)、液晶パネル製造の京東方科技集団(
000725)、民営バルブメーカー浙江三花智能控制(
002050)が大幅逆行高を演じた。
上海B株指数は0.71%安の262.28ポイント、深センB株指数は0.42%安の970.34ポイントとともに反落した。