週明け6日の香港株式市場でハンセン指数は続落。終値は前営業日比0.79%安の28226.19ポイントだった。中国企業指数は0.78%安の11165.41ポイント。メインボードの売買代金は概算で916億HKドルだった。
ハンセン指数は終始軟調に推移した。米軍によるイラン革命防衛隊司令官の殺害を巡り米国とイランの威嚇の応酬が激化する中、中東情勢の緊迫化を嫌気してリスクを回避する動き優勢。指数は約5カ月ぶり高値圏で推移しているだけに、目先の利益をいったん確定する売りが相場の重荷となった。本土市場で前場に一時3100ポイントを回復した上海総合指数が失速したことを受けて、ハンセン指数は後場半ばに下値支持として意識される10日移動平均(大引け時点で28139.82ポイント)を割り込む場面もあったが、節目の28000ポイントに近づく水準で下げ渋ると、同移動平均を回復してきょうの取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(
01093)、中国生物製薬(
01177)、スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)、舜宇光学科技(
02382)が大きく続落。香港不動産関連の九龍倉置業地産(
01997)の下げが目立ったほか、時価総額の大きいIT大手のテンセント(
00700)、アジア生保のAIAグループ(
01299)が1%超の下げとなり、指数を押し下げた。半面、原油高を受けて石油メジャーのCNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)が大幅逆行高。本土生保大手の中国人寿保険(
02628)、マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)も買われた。
中国企業指数構成銘柄では、不動産デベロッパーの融創中国(
01918)、政府系の投資持ち株会社の中国中信(
00267)、民営コングロマリットの復星国際(
00656)が安い。半面、ガス事業者の中国ガス(
00384)や損保最大手の中国人民財産保険(
02328)が上昇した。
このほか、中国の生活関連サイト運営大手の美団点評(
03690)が上場来高値を更新。美団点評のような加重議決権(WVR)構造を持つ企業は早ければ5月にもハンセン指数構成銘柄への採用を判断する可能性が報じられ、買いを誘った。