3日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比0.20%安の26391.30ポイントだった。中国企業指数は0.08%安の10355.92ポイント。メインボードの売買代金は概算で712億4000万HKドルだった。
ハンセン指数は前日の米株安の流れを引き継ぎ、ほぼ全面安で始まった。「香港人権・民主主義法」を巡る米中の関係悪化が貿易交渉に悪影響を及ぼすとの警戒感から、売りが先行。トランプ米大統領が2日、ブラジルやアルゼンチンから輸入する鉄鋼などに関税を課すと発表し、世界景気の減速も意識された。ただ、トランプ米政権が中国製品にかける追加関税の発動予定日を15日に控え、市場では米当局が発動を延期して交渉を継続するとの観測が浮上。ハンセン指数が心理的節目の26000ポイントに近づくと買い戻しが入り、下げ幅を縮小した。安く推移していた上海総合指数が上げに転じて終えたことも、投資家心理を支えたもよう。セクター別ではコングロマリットや情報技術、エネルギーが下げ、公共事業、素材、工業が上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、時価総額が大きいテンセント(
00700)とHSBC(
00005)が売られ、相場の重荷だった。豚肉大手の万洲国際(
00288)が大幅に反落したほか、製薬の石薬集団(
01093)、香港コングロマリットの太古A(
00019)も安い。半面、本土系不動産株の中国海外発展(
00688)、生保大手の中国平安保険(
02318)が続伸し、一定の下支えとなった。スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)とニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)、食品メーカーの中国旺旺(
00151)も上昇した。
その他では、11月26日の新規上場から3連騰していたアリババ集団(
09988)が一転して3営業日続落。香港の大手商社リー&フン(
00494)、製紙のチェンミン・ペーパー(
01812)が大幅に下げた。半面、建設機械の中聯重科(
01157)が4%近い大幅高。華能国際電力(
00902)や龍源電力(
00916)など電力株の上昇も目立った。