29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日続落。終値は前日比0.61%安の2871.98ポイントだった。深セン成分指数も0.42%安の9582.16ポイントと3日続落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3415億5600万元と、前日に続き薄商いとなった。
上海総合指数はおおむねマイナス圏で推移。米国で成立した「香港人権・民主主義法」を受けて米中貿易協議への警戒感が高まるなか、積極的な買いが入りづらい環境が続いた。あす発表される11月中国製造業購買担当者景気指数(PMI)を前に様子見気分が広がったことも相場を重くした。指数は中盤にかけて下げ幅を拡大。終盤はやや戻したものの、結局、終値ベースで8月26日以来、3カ月ぶりの安値を付けた。セクター別では、医療・医薬の下落が目立ったほか、酒造や貴金属などが軟調。半面、証券や電子部品などが上昇した。
A株市場では、医薬株の江蘇恒瑞医薬(
600276)や上海復星医薬(
600196)が安い。医薬品集中調達の対象拡大で薬価引き下げの影響が意識された。酒造大手の貴州茅台酒(
600519)や宜賓五糧液(
000858)が大幅安。生保大手の中国人寿保険(
601628)、産金大手の紫金鉱業集団(
601899)の下げが目立った。半面、家電・半導体ディスプレー大手のTCL集団(
000100)や大手LED用チップメーカーの三安光電(
600703)が逆行高を演じた。
上海B株指数は3.31%安の237.83ポイントと続落、深センB株指数は0.73%安の887.47ポイントと3日続落した。