20日の中国本土株式市場で上海総合指数は3日ぶりに反落。終値は前日比0.78%安の2911.05ポイントだった。深セン成分指数も0.82%安の9809.05ポイントと3日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4259億4500万元だった。
上海総合指数は中盤までマイナス圏の狭いレンジでもみ合い。前日終値は8日以来の高値圏にあっただけに、利益確定売りが優勢だった。寄り付き直後には、中国人民銀行(中央銀行)が事実上の政策金利とされる最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)を引き下げたものの、市場予想通りと受け止められた。香港情勢を巡る米中対立への警戒感も次第に強まり、指数は終盤に下げ幅を広げて心理的節目の2900ポイントに迫る水準で引けた。19日に米議会上院が香港での人権尊重や民主主義を支援する「香港人権・民主主義法案」を可決した上、ペンス米副大統領が同日、香港の問題が人道的に対処されない場合は「中国との貿易合意はとても難しくなる」と述べたと伝わった。セクター別では、保険が軒並み安のほか、証券、銀行、建設が売られた。半面、石炭と貴金属、非鉄金属が買われた。
A株市場では、興業銀行(
601166)や平安銀行(
000001)など中堅銀行の下げが目立った。ハイテク株の欧菲光集団(
002456)、歌爾(
002241)、大族激光科技産業集団(
002008)、インフラ建設大手の中国交通建設(
601800)も安い。一方、ゲーム関連の完美世界(
002624)、三七互娯網絡科技集団(
002555) が大幅に続伸した。酒造の瀘州老窖(
000568)、江蘇洋河酒廠(
002304)はしっかり。
上海B株指数は0.37%安の255.95ポイントと反落。深センB株指数は0.30%安の909.35ポイントと3日ぶりに反落した。