20日の香港市場は底堅い展開か。トランプ米大統領は19日、中国との貿易協議で合意できなければ「関税をさらに引き上げる」とホワイトハウスで語った。米中対立の激化が世界景気を減速させるとの懸念が重荷となる。半面、中国の金融緩和政策に対する期待感が引き続き相場の支えとなろう。中国人民銀行(中央銀行)はきょう午前に発表する11月の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)が注目の材料。市場では実質的な政策金利であるLPRを引き下げるとの観測が広がっている。
前日のハンセン指数は3営業日続伸して心理的節目の27000ポイントを上抜け、8日以来の高値圏にある。利益確定売りが出やすい状況のはずだが、市場の先高観は強い。『香港経済日報』は「短期的に、相場の強気と弱気の分け目とされる250日移動平均(19日大引け時点で27439.30ポイント)を目指す」とみている。
19日のNY株式相場は高安まちまち。ダウ平均が3日ぶりに反落したが、ハイテク株主体のナスダック総合は3日続伸して史上最高値の更新を続けた。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)やチャイナ・モバイル(
00941)、中国蒙牛乳業(
02319)が香港終値を下回った半面、CNOOC(
00883)、石薬集団(
01093)、中国生物製薬(
01177)が上回って引けた。