中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)が任天堂 とのパートナーシップを通じ、米消費者向けのコンソール機用ゲームに一段と注力する構えだ。テンセントの幹部が明らかにした。米『ウォールストリート・ジャーナル』が11日伝えた。
中国のスマートフォンとパソコン(PC)向けゲーム市場を独占しているテンセントは、ヒット作「フォートナイト」のエピックゲームズや「コール・オブ・デューティー(CoD)」を手掛けるアクティビジョン・ブリザードなど、複数の米ゲーム大手の株式を取得している。だが米国のコンシューマー機向けゲーム市場で存在感は無い。
中国政府が18歳未満の深夜のプレイを禁止するなどゲーム規制を強める中、テンセントは米国に活路を見出す意図がある。同社幹部は「海外でゲーム事業を拡大したい。コンシューマー機を使う欧米のプレーヤーもターゲットだ」と吐露。「任天堂のキャラクターを使ったコンシューマー機向けコンテンツを制作し、技術者からエッセンスを学べれば」とも述べた。
テンセントと任天堂は今年4月に提携を発表。任天堂のコンシューマー機「ニンテンドースイッチ」の中国市場での販売代理権を取得したテンセントに対し、広東省当局が販売を認可したことが報じられた。ただその後、コンシューマー機とソフトウエアの双方の認証を中国当局から取得する手続きが難航しており、提携は低調なスタートを切っている。
テンセントの株価は日本時間午後3時38分現在、前営業日比1.28%安の323.00HKドルで推移している。