7日の香港市場は売り優勢で始まるか。米中貿易協議を巡り、11月に開催が見込まれていた両国の首脳会談が「12月に遅れる可能性がある」と米メディアが報道。最終的な合意に対する楽観的な見方が残る一方で、日程が遅れると、米政府が12月15日に予定する対中制裁関税「第4弾」が発動される可能性があり、先行きに対する警戒感が意識されそうだ。香港市場では前日にハンセン指数が5営業日続伸。3カ月ぶりの高値圏まで上昇しており、前日と同様に目先の利益を確定する売りが出やすい状況が続くだろう。
もっとも、短期的な先高観が広がるなかで、下値を売り込む動きは限られそうだ。ハンセン指数は4日以降、相場の強気と弱気の分かれ目とされる250日移動平均(6日大引け時点で27399.54ポイント)を上回って推移。中国本土で銀行貸し出しの指標となるローンプライムレート(LPR)が低下するとの見方や、人民元の対米ドルレートが上昇したことを受けて本土への資金流入期待が広がっていることも香港市場にとって追い風となるだろう。
なお、6日のNY株式相場はほぼ変わらず。一方、同日の香港株の米国預託証券(ADR)は軟調で、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)、本土大手国有銀行の中国建設銀行(
00939)、IT大手のテンセント(
00700)などが香港終値を下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約70ポイント近く下回る水準で寄り付くことになる。