6日の香港市場は小幅に続伸か。米中貿易摩擦への懸念が後退して買いが入る半面、ハンセン指数は前日までの4連騰で約3カ月ぶりの高値圏にあるだけに、利益確定売りが上値を抑えそうだ。中国本土相場の上昇が、香港相場の支えとなるだろう。中国人民銀行(中央銀行)が5日に中期貸出制度(MLF)金利を引き下げたことで、銀行貸し出しの指標となるローンプライムレート(LPR)が低下する公算が大きい。人民元の対米ドル相場の上昇を受けてA株市場に海外資金が流入し、香港重複銘柄がつれ高となる展開があり得る。
個別では、ハンセン指数構成銘柄の香港証券取引所(
00388)が2019年7−9月期決算を発表する。パソコン世界大手のレノボグループ(
00992)も2019年9月中間決算の発表をあすに控え、注目されるだろう。
米株高も投資家心理を支えそうだ。5日のNY株式相場は、経済指標の改善や米中通商合意への期待などを背景に、ダウ平均など主要3指数がそろって過去最高値を更新した。一方同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。欧州銀行最大手HSBC(
00005)や本土生保大手の中国平安保険(
02318)が香港終値を上回った半面、中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)などが下回って引けた。