5日の香港市場は前日の米株高の流れを引き継ぎ、買いが先行か。4日のNY株式相場は、米高官の発言を手掛かりに米中貿易協議の先行きに対する楽観的な見方が広がり、ダウ平均とナスダック総合株価指数がともに続伸して過去最高値を更新した。香港市場でも投資家がリスクを取りやすい地合いが続くと予想する。
オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は4日、東アジアサミットに出席するため訪れたバンコクで、トランプ米大統領が中国の習近平国家主席を米国に招いて貿易協議の「第1段階」合意書に署名する方針だと明らかにした。一方、ロス米商務長官は中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対する事実上の禁輸措置について、間もなく一部解禁する見通しを示したと伝わった。
もっとも、前日のハンセン指数は3営業日続伸して8月1日以来ほぼ3カ月ぶり高値で終えただけに、いったん利益を確定する売りが出やすい状況にある。4日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。HSBC(
00005)やテンセント(
00700)、中国平安保険(
02318)が香港終値を上回った半面、ホンコン・チャイナガス(
00003)、中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)などが下回って引けた。