31日のNY株式相場は反落。好決算を発表したアップルやフェイスブックが上昇したものの、米中貿易問題の先行き不透明感が再び高まったほか、10月シカゴPMIが大きく悪化したことも投資家心理の悪化につながった。ダウ平均は30の構成銘柄の内、25銘柄が下落し、140.46米ドル安(-0.52%)と反落。中国事業の比率が高いキャタピラー、3Mが2%超下落したほか、値がさ株のボーイングや、金利低下を受けた金融株の下落もダウ平均を押し下げた。S&P500も0.30%安と反落。11セクターは、公益、コミュニケーションを除く9セクターが下落。資本財、素材が1%超下落した。ハイテク株主体のナスダック総合は朝方に0.21%高まで上昇したが、0.36%安で終了し、主要3指数そろっての反落となった。
前日はFOMCで0.25%の利下げが実施され、S&P500が史上最高値を更新したが、アジア時間で中国がトランプ米大統領の直情的な性格も理由に、長期的な米中通商合意について懐疑的だと報じられた。トランプ米大統領は寄り前に、米中が第1段階合意の署名のためのチリに代わる場所を選定しているとツイートしたものの、市場では米中交渉の先行き不透明感が意識された。寄り後に発表された10月シカゴPMIは市場予想の48.0を下回る43.2と、2015年12月の42.1以来の水準に悪化したことも利益確定売りの流れを強めた。決算発表銘柄では前日引け後に好決算を発表したアップルが2.26%高、フェイスブックが1.81%高となったほか、アビオメッドが13.44%高、クラフト・ハインツが13.44%高と急伸。引け後発表のコルボは時間外で約10%高となったが、アリスタ・ネットワークスが20%超の急落となった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 27188.37 27188.37 26918.29 27046.23 -140.46 -0.52
S&P500 3046.90 3046.90 3023.19 3037.56 -9.21 -0.30
NASDAQ 8314.38 8321.80 8248.81 8292.36 -11.62 -0.14
CME225先物 22945.00 22980.00 22650.00 22720.00 -230.00 -1.00
FT100 7248.38 7248.38 7248.38 7248.38 -82.40 -1.12
DAX 12937.59 12953.34 12795.09 12866.79 -43.44 -0.33
為替(ドル/円) 108.85 108.87 107.92 108.02 -0.83 -0.76
WTI先物 54.90 55.59 53.71 54.18 -0.88 -1.60
金(Gold)先物 1498.80 1516.70 1496.00 1514.80 18.10 1.21
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。