30日の香港市場は、重要イベントを前に小動きか。共産党の重要会議である第19期中央委員会第4回全体会議(4中全会)が開催中の上、30日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表と7―9月期の米実質国内総生産(GDP)速報値、31日には10月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)の発表を控える。投資家は持ち高を一方向に傾けにくく、様子見姿勢を強めると予想する。
米国と中国の貿易協議を巡る不透明感も根強い。29日付の香港紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』によると、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席がチリで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が閉幕する11月17日に会談し、「第1段階」の合意書に調印する見通し。一方、ロイター通信は30日、米高官の話として、合意書の作成がAPEC後の米中首脳会談に間に合わない可能性があると報じた。
29日のNY株式相場はダウ平均など主要3指数がそろって反落。パウエル連邦準備理事会議長がFOMC後の会見で金融政策の先行きをどう示すのかを見極めたいとして、買い手控えにつながった。香港市場は引き続き、決算や業績見通しを受けた個別銘柄の物色が中心となりそうだ。きょうはハンセン指数構成銘柄のシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)、中国建設銀行(
00939)、中銀香港(
02388)、中国銀行(
03988)が2019年7−9月期決算を発表する。