2019-10-16 |
香港/マーケット/証券 |
|
【相場見通し】方向感に乏しい展開か、米中合意の履行見極めで
16日の香港市場は方向感に乏しい相場か。米国と中国が前週末に達した部分合意を受け、貿易摩擦が緩和するとの期待が広がったものの、合意履行を見極めたいとの気分から積極的な売買は手控えられそうだ。トランプ米大統領は11日、貿易問題を巡る「第1段階の合意」に従い、中国が500億米ドルに上る米農産品を買い入れると発表。引き換えに米国が15日に予定していた対中制裁関税の引き上げを見送ると明らかにした。しかし15日には「中国が米農産品を大量に購入する前に米国が制裁関税を取り下げるよう要求した」と報じられており、正式合意前の購入開始を望むトランプ氏との対立が激化しかねない。
中国の景気減速を示す経済指標が相次いだことで、投資家はリスクをとりにくくなっている。半面、中国政府が成長維持へ向けて刺激策を打ち出すとの思惑買いが相場を押し上げる展開がありそうだ。米企業の好業績を受けた前日の米株高も地合いの改善につながるだろう。
15日のNY株式相場はダウ平均など主要3指数がそろって反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)、中国インターネットサービス大手テンセント(
00700)などが香港終値を上回った半面、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)、中国携帯通信最大手のチャイナ・モバイル(
00941)、製薬の石薬集団(
01093)などが香港終値を下回って終えた。