11日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に続伸。前場終値は前日比2.19%高の26271.36ポイントだった。中国企業指数は2.04%高の10427.03ポイント。半日のメインボードの売買代金は算で525億9000万HKドルだった。
ハンセン指数は堅調に推移した。高く寄り付いた後に心理的節目の26000ポイントに乗せた。10日の米中閣僚級通商協議について、トランプ米大統領はホワイトハウスで記者団に対し「非常にうまくいった」と述べたほか、「11日に中国副首相とホワイトハウスで会う」とツイートした。前日までは今回の米中合意に対して悲観的な見方も目立ったが、トランプ氏の発言を受けて楽観ムードが広がり、買い戻しが加速した。前場中盤までは上値が重かったが、本土市場で一時マイナス圏に沈んだ上海総合指数が前引け前に急伸したこともあり、上げ幅を拡大して前場の取引を終えた。
個別では、時価総額の大きいIT大手のテンセント(
00700)、欧州金融大手のHSBC(
00005)、アジア生保のAIAグループ(
01299)がそろって2%超の上昇となり、指数を押し上げた。スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)が大幅に続伸。九龍倉置業地産(
01997)、新鴻基地産(
00016)など足元で売りが強まっていた香港不動産関連が買い戻された。原油相場の上昇を好感して石油メジャーのCNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)も高い。半面、製薬の石薬集団(
01093)が7%の大幅安。2019年9月の新車販売台数を発表した吉利汽車(
00175)が売られた。