4日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比1.11%安の25821.03ポイントだった。中国企業指数は0.72%安の10147.33ポイント。メインボードの売買代金は概算で684億HKドル。
ハンセン指数はほぼ終日マイナス圏で軟調に推移した。後場に入って香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が現地時間午後3時から会見を行うと伝わり、指数は一気に下げ幅を拡大。会見では、緊急条例を発動し、個人の特定を避けるマスクの着用などを禁じる「覆面禁止法」を制定し、現地時間5日午前0時から発効すると発表した。ただ、4日昼にも香港の中環(セントラル)では数千人がデモを行っており、一連の混乱が収束に向かうかどうかは不透明な状況だ。また、今晩の米雇用統計や7日の重陽節による香港休場を前に積極的な買いも手控えられた。指数は大引けにかけ下げ幅を縮小したが、結局、心理的節目の26000ポイントを下回り、9月3日以来、約1カ月ぶりの安値水準で取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、新鴻基地産(
00016)や九龍倉置業地産(
01997)など香港系不動産株、銀河娯楽(
00027)やサンズ・チャイナ(
01928)などカジノ株が売られた。100以上の駅で被害が確認されたことを明らかにした香港鉄路(
00066)も安い。半面、米アップルが低価格の新型スマホ「iPhone SE2」を市場に投入すると伝わり、瑞声科技(
02018)が3%超上昇した。碧桂園(
02007)や中国海外発展(
00688)など本土系不動産株も高い。
H株では、中国鉄塔(
00788)が1.12%安。中国中車(
01766)や中国中鉄(
00390)も売られた。半面、親会社による非公開化計画を発表して取引を再開した華能新能源(
00958)は11.61%高。