3日前場の香港株式市場でハンセン指数は続落。前場終値は前日比0.48%安の25918.51ポイントだった。中国企業指数は0.31%安の10151.30ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で299億HKドルと薄商いだった。
ハンセン指数は前日の欧米株安の流れを引き継ぎ、心理的節目の26000ポイントを割り込んで寄り付いた後もマイナス圏で推移した。米国の景気減速に対する警戒感から、2日の米NY株式相場は主要3指数がそろって大幅安。欧州市場でも英国の欧州連合(EU)離脱を巡る情勢の緊迫や、米政権が18日からEU製品に最大75億米ドルの報復関税を課す方針を発表したことによる貿易摩擦の激化懸念で、リスク回避の売りが膨らんだ。香港の反政府デモも収束の気配を見せず、2日は、前日に警官が実弾を発砲し高校生が被弾したことに抗議する集会が各地で開催。混乱の深まりに対する懸念も地合いを圧迫した。
個別ではHSBC(
00005)が安い。また、不動産の長江実業集団(
01113)や九龍倉置業地産(
01997)、恒隆地産(
00101)、恒基兆業地産(
00012)、新世界発展(
00017)、デモ隊に駅施設を破壊された鉄道事業者の香港鉄路(
00066)など香港地盤の銘柄がそろって売られた。当局が検討しているとされる夜間外出禁止令が発動されれば、商業施設やサービス業への打撃は必至か。原油先物相場が2%下落した影響からCNOOC(
00883)やペトロチャイナ(
00857)の石油株も下げた。半面、マカオカジノの銀河娯楽(
00027)やサンズ・チャイナ(
01928)、バイオ医薬品の石薬集団(
01093)や中国生物製薬(
01177)が買われた。