3日の香港市場は前日の欧米株安の流れを引き継ぎ売り先行で始まるか。2日の米NY株式相場は主要3指数がそろって大幅安。前日に米9月ISM製造業景気指数が10年ぶりの低水準となったことに加え、寄り前に発表された9月ADP民間部門雇用者数も前月や市場予想を下回ったことでリスク資産売りの流れが続いた。欧州市場でも世界景気の減速懸念が強まり、リスク回避の売りが加速した。
前日の香港市場ではハンセン指数が序盤に大きく下げたものの、金融緩和期待が支えとなり、節目の26000ポイントを守って引けた。ただ、国慶節連休で本土市場が休場となるなか、積極的な売買を見送るムードが強い。香港情勢も引き続き相場の重しとなるだろう。香港警察はデモ隊に向けて実弾を発砲したことに対し「合法だ」と主張。2日には各地で抗議活動が繰り広げられた。
なお、2日の香港株の米国預託証券(ADR)は、欧州金融大手のHSBC(
00005)、IT大手のテンセント(
00700)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、本土国有銀行大手の中国建設銀行(
00939)などの主力株がそろって香港終値を下回った。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を250ポイント超下回る水準で寄り付くことになる。