休場明け2日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前営業日比0.19%安の26042.69ポイントだった。中国企業指数は0.18%安の10182.97ポイント。メインボードの売買代金は概算で619億4000万HKドル。今週は中国本土市場が国慶節の連休で休場とあって、商いは低調だった。
ハンセン指数は前日の米株安が嫌気され、安く始まった。1日発表された9月の米製造業景況感指数が10年3カ月ぶりの低水準となり、米中貿易摩擦に伴う世界景気の減速を懸念する売りが先行。同日に香港でデモ隊と警官隊が衝突し、警官の発砲による負傷者が出たことも地合いを悪化させた。ただ、世界的な金融緩和の流れのなか、ハンセン指数は寄り付きで割り込んでいた心理的節目の26000ポイントを序盤に上抜け、中盤以降は同水準を下限、前日終値を上限とする狭いレンジで推移した。セクター別ではITや素材、エネルギーが下げた半面、通信、工業が買われた。
ハンセン指数構成銘柄では、大型株のHSBC(
00005)とテンセント(
00700)が売られ、相場の重荷となった。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)は大幅に反落。中電控股(
00002)や中銀香港(
02388)、香港鉄路(
00066)など香港を営業地盤とする銘柄の下落が目立つ。一方、金利に敏感な香港不動産を手掛ける新世界発展(
00017)、九龍倉置業地産(
01997)、恒基兆業地産(
00012)、長江実業集団(
01113)が軒並み高。スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)は続伸した。
そのほか、自動車部品メーカーの敏実集団(
00425)、浙江世宝(
01057)、ネクスティア(
01316)が、対米輸出が減少するとの見方から売られた。全額出資子会社が米財務省外国資産管理局(OFAC)の制裁リストに載った中遠海運能源運輸(
01138)は10%近い続落。一方、2019年1−9月期のカジノ収入が前年同期比20%増えたナガコープ(
03918)が買いを集めた。9月30日に新規上場したバドワイザーAPAC(
01876)は大幅に続伸。