27日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅ながら3日ぶりに反発。前場終値は前日比0.11%高の2932.17ポイントだった。深セン成分指数も0.89%高の9548.96ポイントと3日ぶりに反発した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3976億8500万元。
上海総合指数は小高く寄り付いた後、前日終値を挟んで一進一退の展開。強弱材料が入り交じるなか、相場は方向感に欠けた。深センの新興企業市場「創業板」指数が1.46%高と3日ぶりに反発したことで、前日売られたハイテク株が買い戻され、相場を押し上げた。中国の商務部や外交部が相次いで米国農産品の購入拡大に言及し、米中関係の改善期待につながったもよう。もっとも10月1日から始まる国慶節連休を控え、序盤は持ち高を整理する売りに押される場面が目立った。中国国家統計局が午前に発表した8月の工業企業利益が前月比で減少したことで、中国景気の減速が改めて意識された面もあった。セクター別では、ソフトウエア、電子部品・ITがそろって反発。農業・水産業、化学肥料も買われた。一方、前日に逆行高を演じた銀行が下げて相場の重荷となった。貴金属と空運もさえない。
A株市場では、前日安かった電子部品メーカーの歌爾(
002241)、LED用チップメーカーの三安光電(
600703)が大きく買われた。スマートフォン部品の欧菲光集団(
002456)と液晶パネルの東旭光電科技(
000413)、豚肉の牧原食品(
002714)も高い。半面、屋外広告メディアの分衆伝媒信息技術(
002027)が大幅に反落。中国政府が石炭価格と電力価格を連動させる仕組みを撤廃すると発表し、中国長江電力(
600900)など電力株が軒並み下落。石炭株の陝西煤業(
601225)、中国神華能源(
601088)も安い。
上海B株指数は0.43%高の270.41ポイント、深センB株指数は0.48%高の941.56ポイントとともに3日ぶりに反発した。