11日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続落。終値は前日比0.41%安の3008.81ポイントだった。深セン成分指数も1.12%安の9853.72ポイントと続落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で6428億4100万元だった。
上海総合指数はおおむねマイナス圏で推移。指数が2カ月ぶりの高値圏で推移するなかで、前日に続き利益確定売りが出やすい環境だった。一方、米中貿易協議の進展や、中国当局の金融政策・産業政策に対する期待は強く、相場の下支え要因となった。指数は中盤に一時、プラス圏に浮上する場面もみられたが、その後はもみ合いながら下げ幅を広げた。セクター別では、酒造や通信の下げが目立ったほか、医薬、ソフトウエア、電子・ITが安い。半面、石炭や証券などが買われた。
A株市場では、小売価格の下落が伝わった酒造大手の貴州茅台酒(
600519)が5%近く下落。通信機器大手の中興通訊(
000063)、通信キャリア大手の中国聯合網絡通信(
600050)が安い。医薬品メーカーの上海復星医薬(
600196)、音響機器メーカーの歌爾(
002241)などが売られた。半面、証券大手の海通証券(
600837)が高い。QFII(適格海外機関投資家)とRQFII(人民元適格海外機関投資家)の投資枠規制の完全撤廃が発表されたことが好感された。国有銀行大手の中国建設銀行(
601939)や中国農業銀行(
601288)、家電大手のTCL集団(
000100)が買われた。
上海B株指数は0.16%高の275.26ポイントと反発、深センB株指数は0.10%安の957.69ポイントと続落した。