10日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に反発。前場終値は前日比0.08%高の26703.58ポイントだった。中国企業指数は0.03%安の10413.89ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で412億3000万HKドルだった。
ハンセン指数は高く始まったものの、買い一巡後は前日終値を挟んで一進一退の方向感に乏しい展開。これまで買われてきたハイテク株が下げに転じ、相場の重荷となった。中国本土相場の下落も嫌気された。序盤は米国と中国の貿易交渉が進展するとの期待から買いが先行したが、ほどなく失速した。中国国家統計局が午前に発表した2019年8月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比0.8%低下で、下落率が2016年8月以来の大きさとなり、投資家心理を冷やしたもよう。
個別では、時価総額が大きいHSBC(
00005)が買われ、相場の上昇を主導。前日大引け後に次世代通信規格「5G」ネットワークでの提携を発表したチャイナ・ユニコム(
00762)とチャイナ・テレコム(
00728)がともに急上昇している。中国石油メジャーのシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)は軒並み高。一方、朝方買われたスマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)と舜宇光学科技(
02382)が3%近く下げて前場の取引を終えた。中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)もさえない。