週明け9日の香港株式市場で、ハンセン指数は小反落。終値は前営業日比0.04%安の26681.40ポイントだった。中国企業指数は0.13%安の10417.39ポイント。メインボードの売買代金は概算で724億HKドルだった。
ハンセン指数は総じて前日終値を挟んでもみ合った。中国人民銀行(中央銀行)が6日に預金準備率の引き下げを発表したことを好感して朝方は買いが先行したものの、中国の金融緩和は市場である程度織り込まれており、好材料出尽くし感から勢いは続かなかった。週末に発表された中国の8月の輸出が予想に反して伸び率がマイナスに転じたことを受け、米中貿易摩擦が中国経済に与える悪影響が改めて意識されたほか、香港の抗議デモは収束に向かう兆しが見えず、混乱の長期化懸念も相場を圧迫した。本土市場で上海総合指数が6営業日続伸して心理的節目の3000ポイントを回復したものの、香港市場への波及は限られた。
ハンセン指数構成銘柄では、医薬品メーカーの中国生物製薬(
01177)、石薬集団(
01093)が大幅に続落。電動工具大手の創科実業(
00669)、本土不動産デベロッパーの華潤置地(
01109)、中国海外発展(
00688)、ニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)が安い。新世界発展(
00017)、九龍倉置業地産(
01997)など香港不動産関連も総じて売られた。半面、8月の自動車販売台数を発表した吉利汽車(
00175)が大幅高。台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)が大きく買われた。
H株では、不良資産処理会社の中国信達資産管理(
01359)、中国華融資産管理(
02799)の下げが目立った。石化プラント大手のシノペック煉化工程(
02386)、エンジニアリング会社の中国能源建設(
03996)、造船・軍需関連の中船防務(
00317)が安い。半面、通信設備大手の中興通訊(
00763)が10%超の大幅高。小売り大手の聯華超市(
00980)、北京京客隆(
00814)、自動車メーカーの北京汽車(
01958)、広州汽車集団(
02238)、東風汽車集団(
00489)などが買われた。