20日の香港株式市場でハンセン指数は5営業日ぶりに反落。終値は前日比0.23%安の26231.54ポイントだった。中国企業指数は0.23%高の10132.77ポイント。メインボードの売買代金は概算で794億8000万HKドルだった。
ハンセン指数は前日終値を挟んだ一進一退の展開が続いた。強弱材料が入り交じる中、方向感に乏しかった。前日まで4営業日続伸した後とあって、利益確定売りがやや優勢。中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)をめぐり米商務省が19日、保守に関わる一部取引のみ認める例外措置は3カ月延長すると発表したものの、新たに関連会社46社を制裁対象に加え、禁輸措置自体は強化された。また、トランプ米大統領がツイッターで「米政策金利は少なくとも1%引き下げられるべき」と主張したことから、米追加利下げに対する期待が浮上したものの、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の講演を23日に控えて様子見ムードが漂った。
ハンセン指数構成銘柄では、足元で反発していた新鴻基地産(
00016)、恒基兆業地産(
00012)など香港不動産株が反落。前日に高かった中国旺旺(
00151)、碧桂園(
02007)も反落した。欧州金融大手のHSBC(
00005)、アジア生保のAIAグループ(
01299)、IT大手のテンセント(
00700)が軟調に推移し、相場の重荷となった。中国本土できょうからローンプライムレート(LPR、貸款市場報価利率)の新しい算出方式が適用され、銀行の利ざやの縮小を招くとの見方から、中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)など本土銀行株がさえない。半面、クレディ・スイスによる強気判断を手掛かりに医薬品メーカーの石薬集団(
01093)が11%超の大幅高となったほか、同業の中国生物製薬(
01177)も買われた。スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)、舜宇光学科技(
02382)が大幅に続伸。石油メジャーのCNOOC(
00883)、シノペック(
00386)、CNOOC(
00883)がそろって上昇した。
H株では、発電設備メーカーの東方電気(
01072)、航空大手の中国南方航空(
01055)の下げが目立った。前日に高かった広発証券(
01776)など証券株が反落した。半面、エンジニアリング会社の中国アルミ国際工程(
02068)が約11%の上昇。19年6月中間決算を発表した医薬品株の麗珠医薬集団(
01513)、無錫薬明康徳新薬開発(
02359)、小売り大手の聯華超市(
00980)が大きく買われた。