20日前場の香港株式市場でハンセン指数は小幅ながら5営業日続伸。前場終値は前日比0.01%高の26294.08ポイントだった。中国企業指数は0.50%高の10160.12ポイント。メインボードの売買代金は概算で445億7000万HKドルだった。
ハンセン指数は安く寄り付いた。前日に約2%超の大幅高をつけた後とあって、利益確定売りが先行した。中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)をめぐり、米商務部が19日に保守に関わる一部取引のみ認める例外措置は3カ月延長すると発表したことを好感し、前日のNY市場でダウ平均は大幅に続伸したが、米中貿易問題の進展期待などを背景にハンセン指数がこれまで4営業日続伸しただけに、好材料としてはすでに織り込まれている。もっとも、序盤は下げ幅を拡大する場面もあったが、下値の堅さを確認するとその後はおおむね前日終値付近でもみ合った。結局、前日終値をわずかに上回って前引けした。
ハンセン指数構成銘柄では、クレディ・スイスによる強気判断を手掛かりに医薬品メーカーの石薬集団(
01093)や、同業の中国生物製薬(
01177)が大幅高。スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)、舜宇光学科技(
02382)も大幅に続伸した。石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)が高い。半面、前日に高かった台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)や、本土系不動産デベロッパーの碧桂園(
02007)、新鴻基地産(
00016)など香港不動産株が反落。時価総額の大きいAIAグループ(
01299)、HSBC(
00005)が売られ、相場の重荷となった。中国本土できょうからローンプライムレート(LPR、貸款市場報価利率)の新しい算出方式が適用され、銀行の利ざやの縮小を招くとの見方から、中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)など本土銀行株が軟調だった。