16日の香港株式市場でハンセン指数は3日続伸。終値は前日比0.94%高の25734.22ポイントだった。中国企業指数は0.61%高の9964.30ポイント。メインボードの売買代金は概算で915億HKドルだった。
ハンセン指数は序盤に下げたものの、中国本土相場が上昇すると切り返し、徐々に上げ幅を拡大。後場には上昇率が1%を超える場面があった。トランプ米大統領が15日、中国の習近平国家主席と近く電話協議する予定を示し、「貿易戦争は短期で終わる」と語ったと伝わり、世界景気の減速懸念が和らいだ。中国政府が金融緩和や経済対策を打ち出すとの期待から内需株を中心に買いが入った。「逃亡犯条例」改正案をきっかけとする香港の抗議活動が落ち着けば、住宅需要が回復するとの観測も浮上した。セクター別では消費財製造や、コングロマリット、消費者サービスが上げた半面、ITと通信が下げた。
ハンセン指数構成銘柄では、香港不動産関連の新世界発展(
00017)、新鴻基地産(
00016)、長江実業集団(
01113)が大幅に続伸。製薬の石薬集団(
01093)と中国生物製薬(
01177)、乳製品大手の中国蒙牛乳業(
02319)も高い。輸出関連株の申洲国際集団(
02313)は反発した。半面、時価総額が大きいHSBC(
00005)とテンセント(
00700)が続落し、相場の重荷だった。中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)とシノペック(
00386)もさえない。
中国企業指数構成銘柄では、前引け後に2019年6月中間決算を発表した華潤ビール(
00291)が8%近く急伸。自動車メーカーの東風汽車集団(
00489)、建材大手の安徽コンチセメント(
00914)、医薬品卸売りの国薬控股(
01099)も大きく買われた。一方、5G関連の中国鉄塔(
00788)、本土系不動産デベロッパーの龍湖地産(
00960)が大幅安。