15日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。終値は前日比0.25%高の2815.80ポイントだった。深セン成分指数も0.48%高の9009.68ポイントと続伸した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3939億4100万元。
上海総合指数は前日に回復した節目の2800ポイントを割り込んで寄り付いた。前日までに発表された7月の中国金融統計や鉱工業生産など主要経済指標が総じて弱い内容だったことを受け、中国経済の悪化を懸念する売りが先行。景気後退の前兆とされる「逆イールド」を嫌気して前日のNY市場でダウ平均が大幅安となったことも地合いを冷やした。ただ、下値の堅さを確認すると、序盤以降はもみ合いながら下げ幅を縮小した。中国当局による金融緩和といった景気下支え策を期待する買いが次第に優勢。19年6月中間決算を手がかりとした物色も相場を支えた。後場半ばに節目の2800ポイントを回復すると、プラス圏に浮上してきょうの取引を終えた。
セクター別では、製薬、通信キャリアが高い。防犯設備、電子、ソフトウエア、保険も買われた。半面、非鉄金属、石油、高速道路が安い。
A株市場では、19年6月中間決算が17%増益となった通信キャリアの中国聯合網絡通信(
600050)が大幅高。不動産デベロッパーの保利発展控股集団(
600048)、金地集団(
600383)、自動車関連の華域汽車系統(
600741)、重慶長安汽車(
000625)の上げが目立った。立訊精密工業(
002475)、歌爾(
002241)、大族激光科技産業集団(
002008)、杭州海康威視数字技術(
002415)などテクノロジー株の一角が上昇したほか、保険大手の中国太平洋保険(
601601)、中国平安保険(
601318)が堅調。半面、家電メーカーの海爾智家(
600690)、非鉄金属の洛陽モリブデン(
603993)、造船大手の中国船舶重工(
601989)が売られた。インフラ建設の中国交通建設(
601800)、中国鉄建(
601186)がさえない。通信設備大手の中興通訊(
000063)が反落した。
上海B株指数は0.65%安の258.87ポイント、深センB株指数は0.32%安の921.55ポイントとともに反落した。