15日の香港市場は前日の米株安の流れを引き継ぎ売りが先行するか。14日の米NY株式相場は主要3指数が大幅に下落。中国とドイツの経済指標の悪化で世界的な景気減速懸念が強まったほか、米10年債と2年債利回りが逆転し、米国の景気後退リスクが意識された。ダウ平均は前日比800米ドル安(3.0%安)と、今年最大の下げ幅となった。香港市場では米中貿易摩擦の激化懸念が和らいだものの、中国の景気減速懸念や、香港国際空港での抗議デモによる混乱などが引き続き相場の重しとなるだろう。
一方、企業業績を巡っては、前日にハンセン指数主要構成銘柄のテンセント(
00700)が2019年6月中間決算を発表。市場予想を上回る純利益となったものの、ポジティブサプライズとは受けとめられておらず、きょうの値動きが注目される。なお、きょうは中国平安保険(
02318)やウィン・マカオ(
01128)などが決算発表を予定している。
14日の香港株の米国預託証券(ADR)は、テンセントのほか、欧州金融大手のHSBC(
00005)、アジア生保のAIAグループ(
01299)、中国国有銀行大手の中国建設銀行(
00939)といった主力株がそろって香港終値を大幅に下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約380ポイント超下回る水準で寄り付くことになる。