13日の香港株式市場でハンセン指数は大幅に3営業日続落。終値は前日比2.10%安の25281.30ポイントだった。中国企業指数は1.51%安の9846.64ポイント。メインボードの売買代金は概算で842億9000万HKドルだった。
ハンセン指数は安く寄り付いた後、じりじりと下げ幅を拡大した。米中対立の長期化や中国経済の減速懸念に加え、「逃亡犯条例」改正案をめぐり香港で混乱が続く中、リスクを回避する動きが優勢。前日に香港国際空港が一時閉鎖に追い込まれるなど、反政府デモが日々激しさを増し、事態は収束の道筋がみえていない。香港不動産デベロッパーは13日に連名で声明を発表し、「エスカレートする暴力行為と破壊行為で香港経済の下押しリスクが増している」などと非難した。指数は前場終盤に8月6日に付けた直近の取引時間中の安値(25397.35ポイント)を割り込み、終値は今年1月3日以来、約7カ月超ぶりの安値となった。
ハンセン指数はほぼ全面安の展開となり、上昇はきょう大引け後に中間決算を発表するスマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)の1銘柄のみ。前引け後に減益決算を発表したマカオカジノの銀河娯楽(
00027)や同業のサンズ・チャイナ(
01928)、香港発券銀行の中銀香港(
02388)、香港鉄道事業者の香港鉄路(
00066)の下げがきつい。時価総額の大きいアジア生保のAIAグループ(
01299)、HSBC(
00005)が大幅に続落し、指数を押し下げた。あす決算を発表するIT大手のテンセント(
00700)も1%台後半の下落となった。
H株では、先週半ばに急騰した非鉄金属の洛陽モリブデン(
03993)が売られたほか、油田サービス業者のシノペック石油工程技術服務(
01033)、発電設備メーカーのハルビン電気(
01133)、小売り大手の聯華超市(
00980)も大幅安。前日に堅調だった中国銀河証券(
06881)など証券株や、ネット保険大手の衆安在線財産保険(
06060)が反落した。半面、霊宝黄金(
03330)、招金鉱業(
01818)、紫金鉱業集団(
02899)など産金株が大幅逆行高を演じた。