7日の香港市場は前日の米株高の流れを引き継ぎ、反発して始まるか。ハンセン指数は前日までの5営業日で2170ポイントあまり下げて心理的節目の26000ポイントを割り込んでおり、自律反発狙いの買いが入りやすい。人民元相場は前日も1米ドル=6元台には戻らなかったものの、元安の進行が一服したことで投資家心理は改善するだろう。中国人民銀行(中央銀行)は6日、香港で14日に300億元規模の人民元建て中央銀行手形を発行すると発表。市場は人民銀が過度な通貨安を抑制する姿勢を示したと受け止めた。
もっとも、買い一巡後は上値が重くなりそうだ。貿易問題を巡る米国と中国の閣僚級協議は9月にワシントンで再開する予定だが、具体的日程は発表されておらず、不透明感が強まっている。また、週内に発表される中国の7月の貿易統計と物価統計を見極めたい投資家が積極的な売買を見送る可能性がある。決算発表や業績見通しを受けた個別物色が中心になると予想する。きょうは中国企業指数構成銘柄の中国鉄塔(
00788)が2019年6月中間決算を発表する。
6日のNY株式相場はダウ平均など主要3指数がそろって反発。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)や中国携帯通信最大手のチャイナ・モバイル(
00941)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)などが香港終値を上回った半面、中国IT大手のテンセント(
00700)や銀行株のHSBC(
00005)、中国工商銀行(
01398)が下回って引けた。