6日の香港株式市場でハンセン指数は5営業日続落。終値は前日比0.67%安の25976.24ポイントだった。中国企業指数は0.69%安の10012.24ポイント。メインボードの売買代金は概算で1226億3000万HKドルの大商いとなった。
ハンセン指数は前日の米株安の流れを引き継ぎ心理的節目の26000ポイントを割り込んでスタート。米財務省が経済制裁の対象となる「為替操作国」に中国を指定したことなどを受け、米中対立の激化を嫌気してリスクオフの動きが加速した。ただ、売り一巡後は次第に下げ幅を縮小。中国人民銀行(中央銀行)の易綱行長が通貨安競争に否定的な見方を示したことや、今朝の人民元中間レートが市場の想定していたほどの人民元安・米ドル高水準ではなかったことを受け、米中の為替摩擦に対する過度の懸念がやや和らいだもよう。ハンセン指数が前日までの4営業日で約2000ポイント下げただけに、自律反発を狙った買いが相場を支えた。終盤は26000ポイントを回復する場面もあったが、結局は同水準を下回って引けた。前日に続き、終値ベースで今年1月8日以来の安値を更新した。
ハンセン指数構成銘柄では、「逃亡犯条例」改正案を発端とする香港社会の混乱を嫌気して恒隆地産(
00101)、新世界発展(
00017)、信和置業(
00083)など香港不動産株の下げが目立った。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)、舜宇光学科技(
02382)が売られた。中国人寿保険(
02628)、中国建設銀行(
00939)など本土金融株やIT大手のテンセント(
00700)、欧州金融大手のHSBC(
00005)が下落し、指数を押し下げた。半面、医薬品メーカーの中国生物製薬(
01177)、ニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)が大幅逆行高。香港鉄道事業者の香港鉄路(
00066)、電動工具大手の創科実業(
00669)が反発した。
H株では、申万宏源集団(
06806)、広発証券(
01776)など証券株が安い。光ファイバーメーカーの長飛光纖(
06869)、鉄道向け電力制御システム大手の株洲中車時代電気(
03898)、石化プラントのシノペック煉化工程(
02386)、再保険大手の中国再保険(
01508)が売られた。半面、建材大手の安徽コンチセメント(
00914)、基地局運営の中国鉄塔(
00788)、通信設備大手の中興通訊(
00763)が上昇した。