2019-08-02 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】売り優勢か、トランプ米政権の「第4弾」対中関税を嫌気
2日の香港市場は売り優勢か。トランプ米大統領が「第4弾」対中関税を9月1日から発動すると表明したことを受け、米中貿易摩擦の激化と長期化、中国経済や世界経済への悪影響に対する懸念が一段と高まりそうだ。新たな制裁対象は3000億米ドル分で、10%を上乗せする。レアアースなど一部を除いてほぼすべての中国輸入品に追加関税がかかる。7月末に上海で行われた米中の閣僚級通商協議で大きな進展が得られず、トランプ大統領はツイッターで「中国が農産物の購入を実行していない」などと批判した。米中が歩み寄る糸口が一層見えなくなり、ハンセン指数は心理的節目の27000ポイントを割り込む展開もあり得る。
前日のNY市場でトランプ大統領の追加関税表明を嫌気してダウ平均が急落。終値は前日比280米ドル安とほぼ1カ月ぶり安値を付けた。ナスダック総合は4日続落した。原油先物相場も需要の落ち込みを警戒して8%安と急落。1日の香港株の米国預託証券(ADR)は、IT大手のテンセント(
00700)、欧州金融大手のHSBC(
00005)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、本土国有銀行大手の中国建設銀行(
00939)といった大型銘柄がそろって香港終値を大幅に下回って終えた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約500ポイント下回る水準で寄り付くことになる。