17日の香港株式市場でハンセン指数は小幅ながら6営業日ぶりに反落。終値は前日比0.09%安の28593.17ポイントだった。中国企業指数は0.16%安の10847.91ポイント。メインボードの売買代金は概算で600億2000万HKドルと低調だった。
ハンセン指数は前日の米株安の流れを引き継ぎ、安く始まった。トランプ米大統領が16日の閣僚会議で、中国との交渉は「長い道のり」だとして追加関税の発動に言及し、米中貿易摩擦の長期化を警戒する売りが先行した。前日は5日続伸して終値が5日以来の高値圏だったことから利益確定売りも出やすく、序盤はほぼ全面安となった。もっとも、世界的な金融緩和や中国の経済対策に対する期待は根強く、中盤以降は下げ幅をじりじりと縮小。結局、ハンセン指数は下値支持線として意識された20日移動平均(大引け時点で28496.75ポイント)を上回る水準で引けた。 セクター別では、エネルギーや通信が下げた半面、不動産・建設、消費財製造が上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)と中国工商銀行(
01398)、中国銀行(
03988)がそろって下げ、相場の重荷となった。原油先物相場の下落を受け、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)とシノペック(
00386)も売られた。製薬の石薬集団(
01093)と豚肉大手の万洲国際(
00288)は反落した。一方、朝方下げていたテンセント(
00700)が小幅ながら上げに転じて引けた。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、電動工具大手の創科実業(
00669)、香港系不動産デベロッパーの恒隆地産(
00101)は続伸した。
中国企業指数構成銘柄では、前日高かった中国郵政儲蓄銀行(
01658)の下落が目立った。5G関連銘柄の中国鉄塔(
00788)と都市ガス事業者の中国ガス(
00384)は続落。華潤ビール(
00291)も安い。一方、セメント大手の中国建材(
03323)が大きく買い戻された。自動車株の広州汽車集団(
02238)、東風汽車集団(
00489)、BYD(
01211)が上昇。本土系不動産大手の万科企業(
02202)は続伸した。