20日の香港株式市場でハンセン指数は4日ぶりに反発。終値は前日比0.76%高の28224.48ポイントだった。中国企業指数は1.51%高の10682.64ポイント。メインボードの売買代金は概算で1003億3000万HKドルだった。
ハンセン指数は本土市場や人民元相場をにらみ、神経質な値動きとなった。小高く寄り付いた後、マイナス圏に沈み、心理的節目の28000ポイントを割り込んだ。寄り付き前に発表された人民元相場の中間レートが2017年7月14日以来の元安/ドル高水準に設定されたことを受け、オンショア・オフショア市場で人民元相場が急落したことを嫌気。一方、後場に入ると指数はプラス圏に急浮上。人民元相場が下げ止まり、上海総合指数が急反発したことからつれ高となり、28000ポイントを回復した。中国資本の大手銀行が大口の米ドル売りを実施したと伝わり、中国当局が過度の元安/ドル高を容認しないとの見方から、中国からの資金流出が加速するとの懸念が和らいだ。
ハンセン指数構成銘柄では、中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)、中国平安保険(
02318)など本土金融株が大きく買われ、相場の上昇を主導。前場が大幅安の本土デベロッパー、碧桂園(
02007)は後場に急反発した。電力大手の華潤電力控股(
00836)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)や、香港不動産関連の恒基兆業地産(
00012)、信和置業(
00083)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)も高い。半面、 証券会社による目標株価の引き下げなどを嫌気してスマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)、瑞声科技(
02018)が安い。豚肉大手の万洲国際(
00288)も売られた。
H株では、18年6月中間決算が80%増益となる見通しを示した新華人寿保険(
01336)が大幅に続伸。人民元安の一服を好感して航空大手の中国南方航空(
01055)、中国東方航空(
00670)、中国国際航空(
00753)がそろって高い。鉄鋼大手の馬鞍山鋼鉄(
00323)、環境関連の東江環保(
00895)も上昇が目立った。半面、通信設備の中興通訊(
00763)、建機メーカーの中聯重科(
01157)、医療機器メーカーのウェイガオ・グループ(
01066)などが下落した。