6日の香港株式市場でハンセン指数は4日ぶりに反発。終値は前日比0.47%高の28315.62ポイントだった。中国企業指数は0.14%安の10622.62ポイント。メインボードの売買代金は概算で984億8000万HKドルだった。
ハンセン指数は前場がおおむねマイナス圏で推移した。米国が日本時間のきょう午後1時から中国製品に対する制裁関税の第1弾を発動するの前に、慎重ムードが漂った。上海総合指数が一時心理的節目の2700ポイントを割り込むなど、本土市場の下落も投資家心理を悪化させた。一方、後場に入ると本土市場と同様にプラス圏に急浮上。米国による制裁関税が発動し、中国商務部も直ちに「反撃せざるを得ない」と表明したものの、いずれも市場が織り込み済みで、アク抜け感から買い戻しの動きが優勢。もっとも、トランプ米大統領は最終的に5500億米ドル規模、すなわち中国の輸入品ほぼすべてに追加関税を科す可能性も示唆した。先行き不透明感が依然残っており、貿易戦争がエスカレートすることへの警戒感が上値を抑えた。
ハンセン指数構成銘柄では、スマート部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)、医薬品メーカーの石薬集団(
01093)、食品関連の中国蒙牛乳業(
02319)が高い。前日に安かったマカオカジノの銀河娯楽(
00027)、サンズ・チャイナ(
01928)が反発した。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、香港不動産系コングロマリットの太古A(
00019)も買われた。半面、中国政府系投資持ち株会社の中国中信(
00267)、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、香港公益事業株の長江インフラ(
01038)などが安い。本土不動産株の碧桂園(
02007)は小幅ながら反落した。
H株では、風力発電大手の新疆金風科技(
02208)が5%を超す上昇。米商務省による制裁の一部暫定解除を発表した通信設備大手の中興通訊(
00763)が買われたほか、ホテル運営の上海錦江国際酒店集団(
02006)、農業用大型トラクター大手のファースト・トラクター(
00038)が高い。半面、産金の紫金鉱業集団(
02899)、非鉄金属の洛陽モリブデン(
03993)、インフラ建設の中国能源建設(
03996)、中国交通建設(
01800)などが安い。