29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は5日ぶりに大幅反発。前場終値は前日比2.17%高の2847.42ポイントだった。深セン成分指数は3.39%高の9379.47ポイントと3日ぶりに反発した。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で3430億6900万元。
上海総合指数は序盤に前日終値付近でもみ合った後、ほぼ一本調子で上げ幅を拡大。前日に割り込んでいた心理的節目の2800ポイントを回復し、きょうの高値圏で引けた。前日終値は2016年3月1日以来およそ2年4カ月ぶりの安値水準だっただけに、自律反発を見込む買いが幅広いセクターで優勢だった。中国政府が推進する産業構造転換の下で政策の恩恵を見込める銘柄や、貿易摩擦が激化するなかでも好業績が期待できる有力消費財株などが買われた。ソフトウエアと半導体の国産化、インターネット・セキュリティー、クラウドコンピューティング、産業インターネットなど、中国が目指す「製造強国」作りの基盤となるテーマ株の上昇が目立った。
A株市場では、大型金融機関の中国工商銀行(
601398)と中国平安保険(
601318)や、酒造の貴州茅台酒(
600519)、家電大手の美的集団(
000333)が買われ、相場をけん引した。ハイテク株の三安光電(
600703)、欧菲光科技(
002456)、立訊精密工業(
002475)の上昇が目立った。家電の青島海爾(
600690)、化学品の万華化学集団(
600309)も高い。半面、建設株の中国電力建設(
601669)と中国建築(
601668)、製鉄株のアンガン・スチール(
000898)がさえない。
上海B株指数は2.44%高の295.00ポイント、深センB株指数は1.77%高の1058.90ポイントとともに5日ぶりに反発した。