27日のNY株式相場は反落。米中貿易戦争への警戒感がやや緩み上昇してスタートしたが、その後再び通商摩擦問題が意識され主要3指数がそろって下落に転じた。ダウ平均は朝方に285米ドル高まで上昇したが、165.52米ドル安(-0.68%)と反落して終了。原油高を受けてシェブロン、エクソン・モービルが買われた一方、マクドナルド、3M、JPモルガン・チェース、IBMなどが売られ指数を押し下げた。S&P500も0.86%安と反落。エネルギー株が上昇したものの、IT、一般消費財、金融株の下落が重しとなった。ハイテク株主体のナスダック総合は1.54%安と比較的大きな下落。半導体株やFAANG株が軒並み安となった。
トランプ大統領が「米国の重要技術は、対米外国投資委員会(CFIUS)の審査を活用して中国から守ることが可能」などと発言したことで、中国資本による対米投資制限が予想より緩やかなものになるとの見方が強まり主要3指数は反発してスタートした。しかし、その後ネットフリックスや半導体株が売られ、投資家心理を冷やした。長短金利差縮小が嫌気され金融株も軒並み下落。S&P500の情報技術株指数が1.45%安と下落率トップとなり、金融株指数も1.26%安と、一般消費財(-1.29%)に次いで下落率3位となった。一方、原油高を好感しエネルギー株指数が1.34%高となり上昇率トップ。米原油在庫の減少を好感しNY原油先物が2014年11月以来となる73ドル台まで上昇したことが支援となった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 24303.11 24569.02 24115.82 24117.59 -165.52 -0.68
S&P500 2728.45 2746.09 2699.38 2699.63 -23.43 -0.86
NASDAQ 7586.33 7610.67 7444.17 7445.09 -116.54 -1.54
CME225先物 22275.00 22405.00 22090.00 22130.00 -100.00 -0.45
FT100 7621.69 7621.69 7621.69 7621.69 83.77 1.11
DAX 12247.75 12439.91 12124.87 12348.61 114.27 0.93
為替(ドル/円) 110.24 110.24 110.17 110.19 -0.04 -0.04
WTI先物 70.68 73.06 70.56 72.76 2.23 3.16
金(Gold)先物 1260.50 1261.90 1252.20 1256.10 -3.80 -0.30
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。