週明け25日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前営業日比1.29%安の28961.39ポイントだった。中国企業指数は1.15%安の11208.90ポイント。メインボードの売買代金は概算で1073億900万HKドル。
ハンセン指数は小動きで始まったものの、段階的に下げ幅を拡大。下値のめどとして意識された節目の29000ポイントを割り込み、終値ベースで2017年12月15日以来6カ月半ぶりの安値を付けた。前日に中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率引き下げを発表したが、厚くなった手元資金を貸出債権の株式化や小企業向け融資に投じるよう市中大手銀行に対し指示しており、銀行の業績悪化リスクにつながるとの観測が浮上した。人民元の対米ドル相場が下落し、高く寄り付いた中国本土相場が安く終えたことも、投資家心理を冷やしたもよう。
ハンセン指数構成銘柄では、国際金融銘柄のAIAグループ(
01299)とHSBC(
00005)、本土系大型株の中国建設銀行(
00939)と中国平安保険(
02318)が売られ、相場の下げを主導した。前週末にハイテク株比率が高い米ナスダック総合指数が反落したことから、テンセント(
00700)と舜宇光学科技(
02382)も大きく売られた。本土系不動産デベロッパーの碧桂園(
02007)と華潤置地(
01109)も安い。半面、原油高を材料に中国石油メジャーのCNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)が上昇。公益事業を手掛けるホンコン・チャイナガス(
00003)、長江インフラ(
01038)も堅調だった。
H株では、環境マネジメント企業の東江環保(
00895)が急落した。同社が汚染物質観測データを改ざんしていたと中国中央電視台(CCTV)が報じ、嫌気する売りが膨らんだ。空運の中国南方航空(
01055)、中国国際航空(
00753)、中国東方航空(
00670)、空港運営の北京首都国際機場(
00694)が軒並み大幅安。一方、化学肥料メーカーの中海石油化学(
03983)、油田サービスの中海油田服務(
02883)が高い。前週末に安かった通信キャリアのチャイナ・テレコム(
00728)がしっかり。