週明け16日の香港市場で長江インフラ（01038）が大幅高。株価は日本時間午後3時36分現在、前営業日比3.04％高の57.55HKドルで推移している。傘下の電能実業（00006）も高い。12日投開票の英総選挙で欧州連合（EU）離脱を目指す与党・保守党が勝利したことを受けて通貨ポンドが対米ドルで上昇し、同国のインフラ事業に投資する同社が買いを集めたもよう。HSBC証券が最新リポートで、同社など長江系3銘柄の目標株価を引き上げたことも材料視された。

　香港情報誌『信報』によると、与党・保守党が過半数の議席を獲得したことから、HSBC証券は長江和記実業（00001）と長江インフラ、電能実業の英国事業の不透明感が取り除かれるとの見方を示した。3銘柄の株価は過去2年近く、英国地政学リスクにより下押しされていたが、総選挙での保守党の勝利によりEU離脱の手続きが進む上、野党・労働党が掲げたインフラ事業国有化の公算は小さくなったとみている。

　HSBC証券は長江和記実業の投資判断を「買い」に維持し、目標株価を92.0HKドルから96.0HKドルに上方修正。長江インフラの投資判断も「買い」に維持し、目標株価を66.0HKドルから67.0HKドルに引き上げた。電能実業については投資判断を「ホールド」に据え置いたものの、目標株価は55.0HKドルから56.0HKドルに引き上げた。