20日前場の香港株式市場でハンセン指数は3日ぶりに反落。前場終値は前日比0.42%安の30579.54ポイントだった。中国企業指数は1.01%安の12116.71ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で501億6000万HKドルだった。
ハンセン指数はおおむね軟調に推移した。半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が示した業績の弱気見通しを受け、スマートフォンやスマホ向け半導体の需要鈍化を懸念された。本土市場で上海総合指数がじりじりと下げ幅を広げる展開になったことも投資家心理を悪化させた。連日で許容変動幅の下限付近で推移した香港ドルの対米ドル相場の反発を好感して中盤にプラス圏に浮上する場面もあったが、勢いは続かなかった。もっとも、10日移動平均(前引け時点で30544.63ポイント)付近では相場が底堅さをみせ、下値は限られた。
個別では、スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)、舜宇光学科技(
02382)が大幅安。中国で銀行預金金利の上限が撤廃させるとの情報が流れ、利ざや縮小への懸念から中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)など本土銀行株が安い。前日に高かった石油メジャーのCNOOC(
00883)、シノペック(
00386)に利益確定売りが出た。本土不動産の華潤置地(
01109)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)も軟調。半面、欧州金融大手のHSBC(
00005)が買われ、相場をある程度下支えた。香港不動産関連の九龍倉置業地産(
01997)、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)が逆行高を演じた。