12日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小安く寄りついた直後に上げに転じた。前日まで10連騰の後だけに利益確定売りが先行したものの、堅調な景気拡大を見込む買いが相場を押し上げた。10日に李克強首相が2017年の成長率が「6.9％前後」となる見通しを示し、中国人民銀行（中央銀行）が公開市場操作（オペ）を通じた資金供給を再開したことが投資家心理を支えている。

　指数は午前10時52分現在、前日比0.22％高の3432.83ポイントで推移。セクター別では、不動産や金融、セメントなどが上げる半面、通信、非鉄金属、軍需関連が下げている。

　12日の香港市場でハンセン指数は続伸して始まった。前日のNY市場で主要3指数が最高値を更新した流れを引き継ぎ、リスクオンの動きが優勢。指数は日本時間午前10時42分現在、前日比0.61％高の31309.57ポイントで推移している。

　個別では、前日に下げたITに大手のテンセント（00700）が反発したほか、中国建設銀行（00939）、中国工商銀行（01398）など本土銀行株が買われ、指数を押し上げた。原油高を受けて石油メジャーのCNOOC（00883）も高い。半面、香港不動産関連の九龍倉置業地産（01997）が反落。マカオカジノの銀河娯楽（00027）、サンズ・チャイナ（01928）、台湾系食品メーカーの中国旺旺（00151）がさえない。

　12日の上海A株市場では日本時間午前10時41分現在、上海北特科技（603009）が5.09％安と上海A株銘柄（ストックコネクト対象銘柄）の中で値下がり率1位となっている。上海A株銘柄の寄り付き下落率トップ10は次の通り。

◆上海A株銘柄（ストックコネクト対象銘柄）の寄り付き下落率トップ10
　更新時間：2018/1/12 10:41 （日本時間）

  銘柄名                          株価  騰落率

                                  （元） （％）

 1 上海北特科技（603009）         10.260  -5.09%

 2 江蘇保千里視像科技集団（600074）6.230  -5.03%

 3 億陽信通（600289）              6.260  -5.01%

 4 長春燃気（600333）              8.070  -3.81%

 5 重慶燃気集団（600917）         11.040  -3.50%

 6 深ｾﾝ市金証科技（600446）       17.540  -3.31%

 7 青島鼎信通訊（603421）         26.080  -3.12%

 8 浙大網新科技（600797）         13.330  -2.91%

 9 錦州新華龍ﾓﾘﾌﾞﾃﾞﾝ業（603399）  15.160  -2.88%

10 四川西部資源控股（600139）      7.370  -2.64%